誰も本当のお小夜のこと知らない【白木原地蔵尊】
福岡県大野城市の白木原地区。静かな住宅街の通り沿いに【白木原地蔵尊】を訪ねました。
向こうに見えるのは「西鉄白木原駅」そばの踏切で↓
この辺りは、ただいまザ・高架工事の真っ最中。
通りを挟んで真向かいには『大野城市立大野中学校』があって、元気な中学生が今日も勉強を頑張っている雰囲気がします。↓
さて、今回私が訪ねたこの小さな地蔵尊。
なにやら悲しいお話があるらしく↓
さっそく由来書きを読んでみたいと思います。↓
江戸時代、筑紫野市入船町(現在の大賀酒造の裏、高雄川)から福岡市春吉の九電地下変電所のところまでおよそ20粁(キロ)におよぶ巾10米(メートル)深さ2米~3米の運河を福岡藩がつくっていました
位置関係はこんな具合。↓
工事が始まって約2年が経ち↓
突貫工事であり、また崩れやすい土質であったということもあって、工事に携わる村人は疲労困ぱいです。なにか良い手はないものか
そこへどこからともなく人身御供えの話が、村人の間にささやかれ始めます。↓
小夜(16歳)という名の美しい娘を埋めたら、どうやら堀は崩れなくなるっぽい
そういうことらしい。
ちなみにこの人身御供のお話なんですが、実際は人ではなく「人型」で代用したという説もあるみたいです。
こうして!?運河はなんとか完成し、その後10年ほど使用されたけれど、干ばつや大雨といった悪天候により、使用できなくなりました。
運河は埋め立てられ、この白木原の地は元の田畑に戻ったのでした
とのこと。
前回、私は御笠川沿いにある【宮添井堰】を訪ねたんですが
こちらにも「人身御供」のお話がありました。↓
お話の舞台はどっちも大野城市。たまたまだけど。
いずれにしてもですよ、
こういう出来事には、まず最初に言い出す人がいるわけでしょう、人身御供しようや、みたいなことを。↓
すぐ言う人。
ちなみに、埋められた運河の跡の一部は、現在『新川緑地』として整備され、きれいな遊歩道になっています。
こちらが二日市の大賀酒造で↓
近くの白川(鷺田川)には↓
福岡と二日市を結んだ水運のお話が記されていました。
完。(※水運のお話はこちらでも!↓)
【白木原地蔵尊】
福岡県大野城市白木原4丁目8