涙の数だけ紫陽花が咲く【選擇寺】

福岡市博多区の中呉服町に【選擇寺】を訪ねました。こちら【選擇寺】は天正2年(1574)に行誓覚公和尚が創建した浄土宗のお寺で↓

お寺の名前の『選擇(せんちゃく)』という言葉は「悪を除き善を選び出す」という意味なんだそうです。

お寺の近くには、かつて『柳町』と呼ばれる遊郭があって(旧大浜小学校のあたり!?)↓

明治中期に新柳町(中央区清川)へと遊郭が移転するまで【選擇寺】はこの柳町遊郭の旦那寺のひとつとして、落命した遊女の投げ込み寺となっていたとのこと。

お寺の過去帳には、100年以上にわたり約580人もの遊女の名が記されているとききました。↓

そんな遊女の内の一人である『雪友』の墓が、ここ【選擇寺】の本堂裏にあります。

 

おゆきa.k.a雪友は柳川で生まれ、1861年に19歳で亡くなりました。

生前、母のために貯めたお金と大鐘を寺に寄進したことで、母とともにこの本堂裏手のお墓に葬られることに。

墓石には母の戒名の隣に『観月智光信女』と刻まれていて↓

6月中旬の彼女の命日には、無念に消えた遊女たちを供養する『紫陽花忌』が、ここ【選擇寺】で行われているのだそうです。

そんな【選擇寺】のご本尊は木造阿弥陀如来像。平安時代後期に造られた大変貴重なものなのだそう。

(※こちらの記事にも選擇寺のお話が!↓)


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【選擇寺(せんちゃくじ)】

福岡市博多区中呉服町9-21