地名から浪漫こぼれ落ちる【筒井の井戸】

先日訪れた春日市の『黒男神社』周辺は

「ザ・住宅街」といった閑静な場所で

細い道があちらへこちらへと入り組んでいて、気がつけばいつでもどこでも迷子になりそうな予感!!

そんな『筒井』の町の一角に、案内板と柵で囲ってある井戸を見つけたました。

こちら、どうやら古井戸の跡のようで↓

そばの案内板を読んでみると↓

この【筒井の井戸】は貝原益軒の『筑前国続風土記』に「木の筒を以って井韓(いげた)とす。此故に村の名をも筒井と云也。」という記述があり、歴史ある井戸

とのこと。つまり、木の筒で枠をした井戸があり、そのためこの地は「筒井」と呼ばれるようになりました、ということみたい。

1971年に行われた発掘調査では木枠が見つかっていて、また井戸自体は昭和50年代前半まで現役で使われていたんだそうです。

今でも、少し水が貯まっているのがちら見えしています。

 

それはさておき、この【筒井】という言葉をあれこれ調べてみますと

世の中には筒井筒なんて言葉もあるみたいなんです。

これは「伊勢物語」や「大和物語」に出てくるという、幼馴染の二人がのちに結婚するというお話らしく↓

ってことはですよ、この大野城の【筒井】にも、本当は井戸にまつわるロマンティックな物語が隠されているのかもしれません。

子ども時代、井戸の周りで一緒に遊んでいた二人。のちに疎遠になるけれど、偶然にイオン(大野城店)の惣菜コーナーで再開。とかね。

それはそれでロマン。だけど生生しくもある。


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【筒井の井戸】

福岡県大野城市筒井2丁目7-25