みんなで笠を追いかけたその距離1キロ!【御笠の森】

先日、福岡県大野城市の山田地区にある【御笠の森】を訪ねましたので、そのお話をしたいです。

【御笠の森】というのはその名の通り、「御笠川」が流れるすぐそばのところにある森のことで↓

なんと『日本書紀』に、この【御笠の森】にまつわるお話が記されているらしいんです。

そしてそのお話がなかなか興味深いので、皆さまにご紹介したいと思います。こんにちは。↓

仲哀天皇のお后である神功(じんぐう)皇后は、福岡県秋月にいる豪族『羽白熊鷲』(はじろくまわし←名前がかっこいい!!)を従わせるため、橿日宮(かしひのみや→現在の福岡市東区にある香椎宮)から秋月へ討伐に向かいました

その道すがら↓

神功皇后の御笠が風にあおられ空高く舞い上がってしまったのです

(ちなみに笠が取れた場所は、のちに「上筒井小字笠抜」という地名になったそうです)

舞い上がった御笠は↓

飛んで飛んでどんどん飛んで、その距離なんと約1キロ。ようやく森の楠の木に引っ掛かかりました

その引っ掛かったという場所が、こちら『御笠の森』というわけです。

 

このお話のなにが凄いって、お供の人が1キロしっかり笠を追えたということ。

お見事。ブラボー。さてお話の続きです。↓

御笠の行方は分かったものの、木に引っ掛かってどうしようもない。なんとか振り落としたいけど、上手くいきません

なんとも困り果てたお供たちは、村長に相談します。↓

相談の結果、神様へ舞を奉納することになりました。つまり神頼み。こうしてお供らの苦労の甲斐もあって、御笠はなんとか皇后の元へ戻ったのでした

(※神様へ舞を奉納したこの地は『舞田』と呼ばれるようになったとのこと)

その後、神功皇后は無事に熊鷲討伐に成功します。その時のお言葉がこちら↓

我が心安し

きらきらきらー。

さて現在の【御笠の森】は、きれいに整備された小さな森のような公園のような、そんな趣き。↓

入り口には案内板があって、境内へ入ってみると『御笠社神社』と記された小さな祠や『万葉歌石碑』がありました。

この日は風が強かったので、私の帽子も飛ばされてしまいそう。↓

もしも空高く飛んでどこかの木に引っ掛かったなら、私も舞を奉納しなくてはならないし、その前に村長に相談しなくてはいけません。

(※のちに再訪問したお話はこちらで是非!↓)

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【御笠の森】

福岡県大野城市山田2丁目4