今昔、子どもと神様の距離感の違い【飛来神社】

先日、福岡市博多区の吉塚地区に【飛来(ひらい)神社】を訪ねました。そのお話です。

吉塚地区を走る「空港通り」から住宅街へちょっと入ったところ、住所でいうと吉塚3丁目(かつての旧東堅粕)に、【飛来神社】は鎮座しています。

こちらが正面の鳥居で↓

その鳥居前の道をそのまま真っ直ぐ進むと、↓

道は『東光院境内』(↑)の入り口へと続いていくという、そんな場所。↓

【飛来神社】のご祭神は「大己貴命」そして「少彦名命」(すくなびこなのみこと)。

「少彦名命」は小柄で子ども好き、そして手足が不自由。そうしたことから「子どもの守護」そして「手足(特に成長痛)の神様」としてご利益があるのだそうです。

 

境内に由来書きがありましたので↓

さっそく読んでみるとこうありました。↓

かつてこの堅粕の地に「薬師の湯」という温泉がありました。

温泉の効能を讃えてそこに二神を勧請し、湯守の神としたのが始まりです。(神様が温泉を守るために飛来してきたともいわれています)

人々は手足の治癒を祈願して温泉に入り、治ったお礼として今度は「少彦名命」の手足が治るよう手形足形のお札を奉納したといいます

それから月日が経って806年のこと。↓

元々鎮座されていた東光院入り口のところから、200mほど離れた現在の場所へと遷座されることになりました

だそうです。ちなみに日本国内には似たような習俗として『足手荒神(あしてこうじん)』という民間信仰があるらしく↓

同様に手足の疾病・傷害の平癒を祈願して手形や足形を奉納します。この信仰は熊本、福岡、秋田、大分などの地域に特にみられます

とのこと。

拝殿の中には、戦国武士の絵馬がいくつかあって↓

おや!?あちらの奉納絵馬は、

デザインの感じが『野芥縁切地蔵』の奉納絵馬に似ています。同じ絵師の方なのかな。↓

また、福岡市博物館のHP内年中行事のページによりますと、↓

子ども好きな「少彦名命」は、子どもが周囲で遊ぶのをとても喜ぶそうで、なんと昔の子どもたちは、ご神体を川に投げ込んで浮き袋に使って遊んだこともあったとか

なんてお話もありました。

 

昔の子どもと神さまの関係は、今と比べて気さくな感じ!?

気さくというか豪快!?お話は次回に続きます。↓

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【飛来神社】

福岡市博多区吉塚3丁目11-19