ムー大陸の人は600歳まで生きる【ソウルトレイン】
先日、映画というかコメディドラマというのかビデオムービーと呼ぶのが正しいのか。勝地涼主演【ソウルトレイン】という楽しい作品を視聴しましたので、今回はそのお話です。
この作品は11話の小さなエピソードが連なって、大きな一つの作品を構成するという形。
製作年は2006年。映画の舞台は、ファッションや空気感から勝手に察すると90年代中頃の雰囲気。そう、あのなんとも気怠いというか清潔感がなさそうというか(いい意味で)、そんな時代(褒めてる)。ロン毛!茶髪!ピアス!厚底ブーツ!ビバ!
ファッションは繰り返すといいますが、90年代ファッションに再び日の目は当たりますか。最近はとにかくシンプル指向なので、そのうちみんながシンプルさに飽きてきた時、
大きな反動がウネリとなり、まさかのリバイバルがやって来るに違いありません。でもガングロとかヤマンバは現在のコンプライアンス的に厳しいかもしれない。
ならば、そこを軽く飛び越えてもっと新しい未来を魅せて欲しい。
例えば厚底ブーツはジェット噴射とかそういうテック系へ進化。ガングロやヤマンバのメイクは宇宙人メイクへ進化。髪の毛は染めたりするんじゃなくて無重力状態へ進化。生えてるんじゃなくて浮いているという考え方。
適当なことを色々言っておけば、一つくらいは当たるかもしれません。さて作品のあらすじはこんな具合。↓
町のレンタルビデオ屋でバイトをする主人公須藤と先輩の野木さん。バックルームでだらだら会話をする二人の冴えない日常が描かれています。若い二人はルサンチマンの塊。嫉妬心、猜疑心、焦燥。そんな二人の会話を聞きながら、共感したりくすっと笑って楽しむ作品
実生活でこんな二人と関わり合いが出来ると鬱陶しさ100倍なので、離れて見るくらいがちょうどいいかもしれません。見てるぶんにはとっても楽しい二人組。続きます。↓
物語は、バイトのイケメン同僚である川村の彼女が出てきて、急激に様相を変えていきます。彼女に一目ぼれする須藤。彼女を通して川村への復讐を果たそうとする野木。果たしてどうなる!?
というのがざっくりしたストーリー。距離を縮める効果なのか、とにかく顔面アップのカメラワークが多く、それが不安を駆り立ててるような感じもします。
汗だらだらのアップが続くのは、敢えて小汚い雰囲気を出すようにしているのかもしれない。時代の空気を表現している!?
また、物語の途中で野木が川村に殴られるシーンがあるんですけど、掟ポルシェ演じる野木先輩の声が聞き取りずらく、どうして殴られたのか肝心のところが分からなくて残念です。でも迫真の演技なので、それはそれでありなのかも。素晴らしい怪演でした。
一番良かったのは、須藤の言うこのせりふ。↓
違うんすよ僕もうちょっと面白いやつなんすよ
もし興味があれば是非。完。